2014年7月17日木曜日

【新刊のご案内】『メクルメク いのちの秘密』(岡野眞規代著)

 すべては赤ちゃんが教えてくれた―。


 助産婦としてお産の現場に関わってきた著者だからこそ知っている、「自然に生きる」ことの大切さを、あなたにも知って欲しい。お産は自分をリセットし生き直しさせてくれる最大のチャンスであり、無償の愛を手渡していく最高に素敵な体験です。本能を発揮してお産に臨む妊婦さんと赤ちゃん。自然体で生きることが、どれほどその人の可能性を引き出し、魂を成長させてくれるか、気づかされる本です。





四六判160ページ、本体1500円+税
ISBN 978-4885032325









<著者プロフィール>
岡野眞規代(おかの まきよ)
「吉村医院・お産の家」元婦長。1975年大阪の市民病院で助産婦としてのスタートをきるが、「お産は文化であり哲学でもある」」とする吉村正院長の講演に衝撃を受け、お産の真実を追究。病院出産、自然出産合わせて3000以上のお産に立ち会うなかで、「いのちの秘密」に目覚める。現在は「天使大学大学院助産研究科で実習指導に携わるかたわら、「いのちの可能性」「愛の連鎖」をテーマに、全国各地でお話会を開催。「生まれる・生きる・死ぬ」ことが自然に循環できるような場づくりを北海道で構想中。



 


 著者の岡野眞規代さんと小社の出会いは、2010年6月に吉村正先生の『いのために、いのちをかけよ』を出版したことがきっかけでした。東京江戸博物館で開かれた出版記念会のために、吉村先生はお体の不調を押して上京してくださり渾身のスピーチをしてくださいました。そのあとの打ち上げで、岡野さんとお話ししました。当時、やはり同時に出版準備を進めていた『あいをよる おもいをつむぐ』の著者、さとううさぶろうさんがデザインした、“うさとの服”を素敵に着こなしていたことが、とても印象に残っています。そのとき、すでに吉村医院の婦長を“卒業”し、自然出産の伝道師として全国を講演して歩かれていました。
 岡野さんは、はじめ公立病院の助産婦として就職し、病院出産に携わってきました。しかし、マニュアルどおりにすべてが動くシステムのなかで母子に充分、寄り添えないジレンマを感じていきます。そんな時期に、愛知県岡崎市で自然なお産に取り組んでいる吉村正先生の講演を聞きました。現代社会や近代文明のいきすぎを、徹底的に批判し、自然に産み、自然に生きることを説く先生の話に大きな衝撃を受けます。病院勤めのかたわら、大阪から岡崎の吉村医院に通い、ついにはここのおしかけ婦長になってしまいます。
 近代医学の出産の表と裏をつぶさに見てきたからこそ自然出産の素晴らしさがより確信的につかめたのではないかと思います。
 本書のなかで、岡野さんが初めて吉村先生の講演会を聞いたとき、ひとつだけどうしても引っかかった言葉があったそうです。それは、「死ぬべきものは死ぬ」。病院でいのちと向きあってきて、死ぬものを助けるのが医療だと思ってきた岡野さんには、真意を理解しかねました。しかし、反発もありましたが、好奇心がずっと勝って、医院に行くことになったそうです。
 出産は、生と死を含んだ“いのち”にじかに触れるチャンス。岡野さんは、ここに「いのちの秘密」があるといいます。
本書は岡野さんが助産婦としてたくさんの出産を見て、感じてきた体験書であるのと同時に、幸せな人生の手引書でもあります。


(編集部)